SNSに沈む女たち ネタバレ
BookLiveが運営する漫画レーベル「NINO」から出版される電子限定の人気漫画シリーズ「SNSに○○女たち」第8弾となる『SNSに沈む女たち』が配信。
このシリーズ初見の方へ簡単に説明するとSNSを絡めた人間ドラマがショートエピソードで繰り広げられる作品です。1冊に短編が3作品〜4作品が収録。
第8弾となる今作は3人の漫画家さんが各1エピソードを担当。合計で3エピソードが収録されています。鉛筆を握るのは縛先生、廻先生、小川まるに先生の3人。
共感、解りみ、身近な人物像など評価も高いヒューマンドラマ作品。今作も安定した面白さで万人にお勧めできる漫画に仕上がっています！
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みじめな女にさせないで
縛先生が描くエピソード。
ゼミに通うマナは先輩であるメグミを気に入っている。と言うか独占したいとさえ思っている。メグミが自分以外の相手と会話していれば『そんなに愛想をふりまく必要はない』とさえ胸の内で感じてしまうマナ。
そんな2人の出会いを振り返っていく。
騒がしくて低俗な集まりが嫌いなマナ。そんな彼女が新歓コンパに参加。ひとりぼっちになっていたが、声をかけて来てくれたのがメグミであった。
気を使う必要がないメグミがお気に入りになるマナ。
そんな、とある日、ゼミで仲間で行く旅行のチャットグループにてメグミが旅行先の希望メッセージを呟いていた。
それに呼応してメグミと個別でやり取りしていくマナ。ここでメグミがマナにある相談。同じゼミでマナと同じクラスである山本といった男性に興味があると打ち明けていくメグミ。
親しくなるきっかけが欲しいからマナに協力を要請。これを聞いたマナ。山本とメグミが付き合ったら自分がひとりぼっちになってしまう…。
彼女はそれを阻止する為に山本の嘘をでっちあげてメグミに情報を流していきます。その後は今まで通り、相手をしてくれるメグミ。山本とくっつかずにご満悦なマナ。
しかし、とある日、ゼミの教室にて山本と仲良く会話しているメグミを見てしまうマナ。もっと徹底的に2人の仲を引き裂こうとメグミがアクションを起こしていきます。
山本を呼び出して突然の告白をしていくマナ。しかし、拒絶していく山本。実は彼…メグミに好意を抱いていたのです。上手くいかなったマナは卑怯な手を使って山本から襲われている程の写真を撮影。
写真をバラ撒かれたくなかったらメグミに近づくなと脅す事へ。
しかし、そんなやり取りをしている教室にメグミが訪れます。外で2人のやり取りを聞いていたメグミ。彼女は山本を心配。マナに対して幻滅した事を伝えます。
メグミから拒絶されてしまったマナ。ショックから立ち去る事へ。また2人の気持ちが一緒である事を知ったメグミと山本。そのまま交際へ発展。
最終的にマナは再びひとりぼっちへ。自宅でさみしい時間を過ごしていきます。
女のシアワセ
廻先生が描くエピソード。
女の幸せは結婚だと固定概念を持っている女性が最終的に地獄を見る内容。
入社4年目で仕事も実生活も充実している千尋。そんな彼女にウザ絡みをしてくるのが同年齢の同僚・真姫。
真姫は結婚が女の幸せだと言い放ち、社内で婚約者の自慢や結婚式の出席を同僚達に聞きまわっていく。
その過程で最もターゲットにされていくのが同じ年齢の千尋であった。とにかく結婚マウンティングを取ってくる真姫。
自分は現状で十分幸せだと伝えても留まる事を知らないウザ絡みとマウンティング。
あまりのウザさと癪に障る言葉の数々に苛立ちを覚えていく千尋。やがて真姫のマウンティングはSNSにまで侵食していきます。
飼い猫のキュン死画像をSNSに投稿していた千尋。真姫は千尋のアカウントを見つけてマウンティングSNS投稿。
完全プライベートなアカウントにまで侵食してきた真姫に呆れた千尋。社内で彼女と関わらないように無視をしていく事へ。
しかし、無視された事の腹いせなのかSNSでのマウンティングがヒートアップ。心の奥底で怒りが溜まっていきながら真姫の結婚式当日を向かえていきます。
お手洗いから式場へ入ろうとすると真姫達の修羅場現場を目撃していく千尋。
真姫の夫である芳人はバツイチである事…元嫁が式場に乗り込んでおり芳人への未練を垂れ流していました。
そこへ登場する義母。
彼女の発する一言、一言に初耳ばかりの真姫。実は今回の結婚条件は義母が死ぬまで同居する事が条件でした。
そんな事を承諾した覚えはなかった真姫。義母へ反論しますが…。
条件を飲まないなら結婚は取り止め。式の費用や婚約破棄の慰謝料を請求すると脅されていく真姫。
そんな修羅場を隠れてみていた千尋。
今までマウンティングしてきた真姫に哀れみを感じていきます。
上か下か
小川まるに先生が描くエピソード。
部下に仕事を押し付けて自分はSNSのイイネ稼ぎに没頭する女の人間ドラマを描く内容になっています。
営業管理部チーフである真木。
彼女は世の中は上と下に分かれている考えを持ち、自身は上に属しており、部下は下であり手駒だと捉える考えの持ち主。
また部下への対応もデキる部下とデキない部下では大違い。
使えない部下だと判断した那須には嫌味満載。使える部下であるサエには満面の笑みと新たな仕事の依頼。
そして、そんな部下に指示を出して仕事を回している自分に酔いしれていきます。
真木の独裁政権でもある営業管理部に新人社員・花形恵美が入社。恵美は優秀で人事が引き抜いてきた人材。
新人社員ながらも役職は真木と同じチーフ。そして入社早々に仕事をこなし、テキパキと各人へ仕事を分配していきます。それは真木も例外ではなく…。新人のくせに仕事を振ってくる恵美に苛立ちを覚えていく事へ。
そして恵美は真木が仕事がデキないと判断していた那須を教育して大手柄を取らせる事へ。彼女の強みを生かして成長。さらにコミュ力高い恵美は直ぐに営業管理部の中心人物へ。
真木が気にかける同期の深海といった男性社員。彼も恵美の能力を評価。恵美ばかりが注目される環境に苛立ちは最高潮へ。
さらに恵美の意外な事実が判明していきます。彼女はSNSで美容アカをやっており、フォロワー9万人の有名インフルエンサーだったのです。
恵美が入社してから人気も実力も彼女に奪われていく真木。彼女も負けまいとSNSで美容アカウントを運用。しかし、まったく恵美に歯が立たず…。
なんとかイイネ稼ぎをしたい真木。
人気インフルエンサーの美容系写真を切り貼りして投稿していく事へ。これが思いの外バズって一気にフォロワーを増やしていく真木。
その後は仕事中もSNSへ夢中になっていく真木。部下から良い仕事を奪い、雑用を押し付けていきます。
そんな中、ライバル視している恵美の美容アカウントが更新。彼女は未発売のコスメを先行モニターとしてレビューしていました。
真木も負けじと似たようなリップを使い、写真は恵美のアカウントから切り貼り加工して自分も同じ商品をレビュー。しかし、恵美のパクリだと言う事がフォロワーからバレて広がっていきます。
しかも会社の人間にSNSで美容アカウントを運用している事がバレてしまう真木。翌日、出勤すると部下達は真木の陰口を叩いていきます。今までのツケが回って部下に無視されていく真木。
そんな中、社内でトラブルが…。
書類の確認ミスによる大損失…担当は真木でしたが、彼女は那須やサエといった部下の責任として押し付けていきます。
最低上司のレッテルが貼られていく真木。
誰からも頼りにされず、チーフなのに仕事も回してもらえない空気のような存在へなっていきます。
SNSに沈む女たち 感想
三者三様のSNSを絡めた人間ドラマが繰り広げられていくSNS炎上系オムニバス「SNSに沈む女たち」でした。
独占欲の強い女、結婚＝幸せ女、責任を部下に押し付ける最低上司女…今回もリアルにいそうな女性キャラが多数出演して非常に面白かったです！
身近にこんな奴いる〜といった共感を持つ人も多いハズ！
漫画「SNSに○○女たち」シリーズはSNS系ヒューマンドラマの最高峰だと個人的に思っています。控えめに言っても良作！現代のSNSを絡めた人間模様が秀逸の漫画です！
興味が出た人は是非、チェックして欲しい漫画。サクッと読めてサクッと楽しめますよ！
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